- あたま
- あたま【頭】(1)(ア)人や動物の首から上の部分。 脳や顔のある部分。 かしら。 こうべ。
「~のてっぺんから爪先まで」「~をふる」(イ)顔より上の部分。 脳天。 「~が割れるように痛い」(ウ)顋門(ヒヨメキ)の古名。 [和名抄](エ)頭の毛。 頭髪。 また, 髪の形。 「~を刈る」「妙な~をしている」
(2)思考力。 考え。「~が悪い」「~に入れておく」「~を使いすぎる」
(3)ものの考え方。「~を切りかえる」
(4)物の上の部分。 てっぺん。「ツクシが~を出す」「鼻の~」
(5)組織や団体の上層部。 かしらだつもの。「~に据える」
(6)人数。「~かず」
(7)物事の初め。 最初。 はな。「~からはねつける」
(8)うわまえ。「~をはねる」
(9)〔経〕「頭金(アタマキン)」の略。(10)(「ひとり」の下につけて接尾語的に用いる)人を単位とすることを表す。「ひとり~五個ずつ配る」
~が上がらない相手の力や権威に圧倒されたり, 負い目があったりして, 対等に振る舞えない。~が痛・い(1)頭痛がする。(2)心配ごとなどで苦しみ悩むさま。~が重・い(1)何となく頭がすっきりしない。(2)心配ごとなどがあって気が重い。~が固・い自分の考えにこだわって融通がきかない。~が切・れる頭の働きが早く, 有能である。~隠して尻(シリ)隠さず悪事や欠点の一部を隠して, 全部を隠したつもりでいる愚かさをあざけっていう。~が下が・る敬服しないではいられない。 感服する。「彼の努力には~・る」
~が低・い謙虚である。 腰が低い。⇔ 頭が高い~が古・い考え方が旧式である。~から水を浴びたよう予期せず恐ろしい出来事に出会って, ぞっとするさまをいう。~から湯気(ユゲ)を立・てる非常に怒っている様子の形容。 かんかんになって怒る。~剃(ソ)るより心を剃れ頭を剃って僧の姿になるよりも, 精神の修養をすることの方が大切だ。~でっかち尻(シリ)すぼり初めは勢いがいいが, 終わりは振るわないこと。 竜頭蛇尾。 頭でっかち尻つぼみ。~に入・れる記憶にとどめる。~に来る(1)かっとなる。 ひどく腹が立つ。 とさかにくる。(2)(病毒や酔いが頭にまわって)気が変になる。~に血が上(ノボ)・る感情がたかぶり, 冷静さを失う。 逆上する。 かっとなる。~の(上の)蠅(ハエ)も追えない自分自身の始末さえろくにできない。~の黒い鼠(ネズミ)〔頭髪の黒い人間を鼠になぞらえていう〕物がなくなった時に, 身近にいる人間が盗んだのだろうということを暗にいう言葉。「~のしわざ」
~の天辺(テツペン)から足の爪先(ツマサキ)まで人の体の, 上から下まで残らず。 全身。 また, 全身・全体にわたっているさま。「~じろじろ見る」
~を痛・める心配ごとなどで苦しみ悩む。 頭を悩ます。~を抑(オサ)・える他人の行動や言葉を制する。~を抱(カカ)・える途方にくれて考えこむ。 困りはてる。~を掻(カ)・く思わず頭に手をやって軽くかく。 恥じたり, 照れたりした時のしぐさ。~を下・げる(1)おじぎをする。(2)屈服する。 降参する。~を搾(シボ)・るあれこれ苦心して考える。 工夫する。~を突っ込・む「首(クビ)を突っ込む」に同じ。~を悩(ナヤ)ま・すあれこれ考えて悩む。 思いわずらう。~を撥(ハ)・ねる他人に支払うべき利益の一部をかすめとる。 うわまえをはねる。~を捻(ヒネ)・る難しいことを熱心に考える。 頭をしぼる。~を冷や・す血がのぼった頭を冷やす。 冷静にする。「~・して, もう一度考え直せ」
~を丸・める(1)頭髪を剃(ソ)る。(2)出家して僧侶になる。~を擡(モタ)・げる(1)それまで意識にのぼらなかった考えや気持ちなどが, 浮かび上がる。(2)次第に勢力を得て目立つ存在になってくる。 台頭する。 頭角をあらわす。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.